FD(教育改善と授業改善)という用語について

FD(Faculty Development )という用語は、ようやく国内的にも認知されてきましたが、今年(07年)の京都大学高等教育研究開発推進センター主催の大学教育研究フォーラムで、「教育改善」という用語が使われ、筆者には「聞いた瞬間、あれっという違和感を憶え、しばらく後に、その用語法なかなか良いなぁ」と感じさせられた。そのことに関して、センターの松下先生は、FDという言葉が使われる以前から日本にあった教育改善の動きを継承する意味合いを含んで、その言葉を使う方が、以前から頑張って来られた先生方には自然にFDに参加していただけるように思われるので(意訳して)と言われた。そして筆者としても、フロッピーディスクと紛らわしく、定義も定かでない「FD」という言葉よりも、意味内容が明確に伝わる「教育改善」や「授業改善」という漢字の並びの方が、気持ちの上でしっくりくるように感じる。しかも、「教育改善」は、組織として取り組み“教育全体を良くして行く”活動を意味を表し、「授業改善」は、個々の教師が“より良い授業”を追求する営みを自然に表していると思われるので、表意文字としての特性も生きて、FDという表現の違和感も解消できると思われて歓迎である。この後は、FDという言葉と併行して、「教育改善」や「授業改善」を使っていくのが、まだFD活動に積極的に関与していただけていない先生方に良い印象を持ってもらえるように思われる。

投稿日 2007.9.20

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