今後の世界的温暖化と日本の局地的寒冷化
五月初めまでのこの異常な寒さは、どこから来ているのだろう。PM2.5の騒ぎや、北京の空を覆う濃いスモッグは、日本の局地的寒冷化をもたらしていると思われる。北京の空の様子は、湾岸戦争の時の薄暗い空とそう違わない感じだ。
今年の日本の夏は、太平洋高気圧に覆われた時、蒸し暑く高温で、低気圧が西から進んできたときは、中国の冷気で低温になり、温度差の激しい天気が交互に繰り返すのではないだろうか。
直後の文章は、07年に書いている。地球冷却技術は、01年に書いている。ご一読下さい。
加筆2013.5.10
07年8月後半、西日本では、35℃を超える熱い日が続いています。そして、40℃も珍しくないくらい高温です。それは、南方の高気圧圏内で「熱い空気団」に上空を覆われているからです。この高温は、「世界的温暖化」の影響で起きていると考えられます。一方、今日の話題としたいのは、今後2年くらいは続くであろうと思われる「日本の局地的寒冷化」のことです。
温暖化のことについては、「予想以上の早さで全地球的に影響が広がっている」というぐらいのことで、ことさらのコメントはありません。ただ、海水温が高く、海水からの水蒸気の蒸発量がうんと増えているためか、強力な台風が出来やすいことと、時間当たり雨量が多い「激しい雨」が特徴的になってきました。水はけの悪い土地や谷筋・川の傍にお住まいの方は、急な洪水被害を想定しておく心の準備と多少とも実際の対策を講じていただいたほうがよいようです。
さて、「日本の局地的寒冷化」の件ですが、その影響が顕著に出ていたのは、7月中の涼しさです。大阪では30℃以上の日があまり有りませんでした。8月に入って急に熱くなりましたが、これは先に書いたように「南方の高温気団」の流れ込みで、“温暖化が西日本に顔を出した”からです。現在(8/19)もまだ暑いという印象ですが、月末には急に涼しい日が増えてくるように思います。9月の残暑は、言うほどでないと思います。その原因は、「中国大陸からのスモッグの日本上空への流れ込み」です。6月から7月に掛けて、殆ど日本列島全体で「光化学スモッグ」に襲われたことは報道されましたね。合わせて、北京市上空では、スモッグに被われ「どんよりとした曇り空が続いている」と報道されています。中国は、来年のオリンピックに向けて空前の好景気に沸いています。だから、公害対策の不十分な車が「排気ガスを撒き散らして走っている」わけです。そして、そのスモッグが、“偏西風”に乗って、モロに日本列島に流れ込んできているのです。そのことは明らかなことなのに、全国的に光化学スモッグに襲われても、弱腰外交の日本は、「その事実を伝え、抗議することもやれない」のです。しかし、上空を被うスモッグは、間違いなく「太陽光線を一部遮り、地上に届かなくしますので」地表の気温を下げる働きをします。この仕組みは、私がこれまでも言ってきた「地球冷却技術」の確からしさの実証です。即ち、「上空に撒かれた微粒子によって、太陽光線が散乱され、地上に届く太陽光の量が減って、一部地域に限定されているけれども気温が下がっている」のです。
このことから「確からしく推定できる“長期の天気予報”をしてみれば」、 【最低限北京オリンピックが終わるまで(本当は大量のスモッグの排出が続く限り)、スモッグ下の地上では、この分では2~4℃程度の気温低下が続く】と予報できます。
これは即ち【日本にとって、向こう一年以上、真夏の一時期を除いて(この時期だけ例外的に暖気団が日本列島に顔を出すため)、ほぼ2~4℃気温が下がると思われます。春秋は涼しく。冬は厳冬になるということです。日本海側の水温が温暖化で高い目に推移し、上空の気温が低めに推移するとすれば、「裏日本の雪は、豪雪になる」と言わなければなりません。そうだとすれば、今年の雪不足と対照的に次の冬は雪一杯です】。
向こう一年、日本に限りこんな天気模様が予測できます。気象予報士の資格がないので、この情報は販売できませんが、「当たるかどうか注意してみてください」。過去に「湾岸戦争の時、3年間ほどの寒冷化を」授業で予報して、この時は「ぴたり当てました」。本職の予報官や気象予報士の多くは、「湾岸戦争の時の大量の黒煙が、気象に関係すると思わなかったようでしたが」。
別ページ 地球温暖化への緊急対処法「地球冷却技術」
投稿日 2007.8.19